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15階建てマンション=悪!?(その1)

「15階 マンション」でWeb検索すると、「15階建マンション=悪意」といった短絡的な話がたくさん見つかります。

どれも大まかには、

高さ制限関係の話→15階建て→階高低い→デベの悪意

14階建て=良識


という話になっているようですね。


確かに15階建てには「低い階高」というデメリットがあります。
しかしこれ、実はそれだけで終わる単純な話ではありません。

先に結論を書きますが、

15階建てマンションは「単純に避けるべきもの」ではなく、消費者にとってもメリット(とデメリット)がある「選択肢の一つ」

なのです。

指南本でもことあるごとに語られる14階⇔15階論議ですが、当ブログではあらためて客観的に、正しくしっかり突っ込んで、その詳細を書こうと思います。


■なぜ14階⇔15階(45m)が分岐点なのか?

そもそも、なぜ15階だと階高が低くなり、14階だと階高が高くなるのでしょうか?

その理由は、、、、下記三井住友建設のサイトに上手くまとめられていましたので、引用しながらご説明しようと思います。
*早速引用ですが、ここには正しくしっかりわかりやすく書かれていましたので、ズバリ出します(笑)

建築基準法により、高さ31mを超える高層建築物には非常用エレベーターの設置が義務付けられています。ただし、高さ31mを超える階数が4以下で、かつ、主要構造部が耐火構造で当該部分を床面積100㎡以内ごとに防火区画された建物に関しては設置を要しません。そこでこれまでは、階高を低くして高さ31mを超える階数を4以下とし適切に防火区画を行なうことで、非常用エレベーターを設置せずに15階建てとする計画が一般的に行われていました。
http://www.smcon.co.jp/2011/0203958
(高層板状マンション「SuKKiT 45(スキット45)」を開発  三井住友建設 2011年)


*数年前から続く三井住友建設のこのシリーズは(良し悪しあるが)面白いところがあるので、次回以降でまた紹介しようと思います。


非常用エレベーターとは「火災発生時に消防隊員が消火のために使用できるエレベーター」のことで、「地震や火災などの非常時に住民が利用できるエレベーター」ではありません。

非常用エレベーターは寸法や重量の規定、複数電源の確保や配線の耐熱化、防災センターの設置などコストがかかる内容が目白押しの設備であるにも関わらず、購入者からはそのコスト相応の歓迎を受けません。
そのため、デベ側としても事実上「なるべく避けたい設備」の一つになってしまっています。
*マンションにおける防火区画は乾・湿式で形成される戸境壁と出入口の鋼製扉によって形成されており、殆どの場合「防火区画=専有区画」になる為、上述したような非常用エレベーターの設置緩和を受ける12~15階建てのマンションでは専有面積100㎡超のプランが作りにくくなるということもわかるかと思います。

15階建て、14階建ての普通のマンションを並べて比較できる参考図にすると、おおまかにはこのようになります。(わかりやすいように多少大げさに描いています)

14階・15階 立面図
                 *クリックすると拡大

上図のように、階高が約3mのマンションでは一般的に31m(赤線)に達するのが10階か11階になるので、それに対して+4階ずつが非常用エレベーター無しで建てられる限界階数になります。
つまり一義的な制限となるのは45mではなく31m
その「31mを超えない階」を10階と設定するのか11階と設定するのかによって、階高が決まってきます。
14階建てと15階建てを比較した場合、15階建てだと階高2.9m、14階建てだと階高3.1mで、建築物全体としてはほぼ同じ高さになりますね。

尚、14階⇔15階(45m)が分岐点になる理由として
「45mの建築高さ制限に引っかかるため」
という話もありますが、これはあまり一般的に語れる話ではありません。
建物絶対高さ制限の導入によって45m制限地区が増えている自治体もありますが、前述した非常用エレベーター設置の件が一義的なその理由になっており、高さ制限への対応は二次的な話(結果的な対応)になります。
また、
「45m以上だと構造計算の基準が厳しくなりコストがかかるため。」
と言われることもありますが、これも現在では正確な理由とは言えません。
この「厳しい構造計算」というのは以前定められていた構造評定(45m超60m以下の建物を対象とした構造計算と申請)のことを言ったもので、法改正された現在では構造評定自体が任意となっており、20m超60m以下のRC建築物に対しては一般的に構造計算適合性判定が義務付けられています。
平成18年6月21日公布「建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律
*60m超建物は現在も時刻歴応答解析(シミュレーション)、大臣認定が必要なので、構造計算がとても複雑です。
ただし実際には構造評定が任意となった現在でも特定行政庁や指定確認検査機関が45m超建物の建築確認の際に、旧来の構造評定を求める「指導」を行っていることも多々あります。この「指導」に関しては「あくまで任意で強制力はない」旨を周知徹底するよう内閣府の公表資料にも記されていますね。
http://www8.cao.go.jp/kisei/siryo/030328/2-1-03.pdf



ということで、長くなってしまいましたが今回は「なぜ14階⇔15階(45m)に分岐点があるのか?」という点に関して書きました。

次回は15階建て、14階建てそれぞれのメリットとデメリットに関して書こうと思います。

*構造計算関係は実はあまり得意な分野ではないので、細部に間違いがあればコメントでご指摘ください。こっそりと書きなおしますので(笑)

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  1. 2014/09/04(木) 08:17:36|
  2.  15階建てマンションについて
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